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旧館

 私は諒から言われた通りに、旧館へ向かった。  旧館は沼のそばって言っていたはずだから…。  見付けた。  もしかしてここは…、ビデオであった場所…?  見覚えのある場所だった。  渡り廊下には、沢山の人形が吊り下げられていた。  カタカタと音が鳴り響いているので、凄く不気味だ。  中に入ると、すぐ近くの足下に紙があった。  紙に書いてあったのは、バーナーか何かの設計図だった。  バーナーは何が関係しているのかしら…?  私は設計図をそっと床に置いた。  とりあえず、ビデオの中で冬斗が通った道を通ってみた。  旧館の中をよく見ると、所々に虫が壁に張り付いていた。  私は気味が悪いと思い込み、ハンドガンで撃ち堕とした。  虫はバラバラに身体をばらまかせた。  ビデオにもあったが、奥にはとてつもなく大きな穴で通れなくなっていた。  右を振り向くと、部屋があり、入ると壁に血文字で何か書いてあった。  『二階に行くな。あの子が待っている。』  あの子って…?  もしかして、ビデオにあったあの不気味な声をしていた声の主かもしれない。  まだこの屋敷にいるという事がわかった。  そこには、蜂の巣や何やらが沢山潜んでいた。  本館で手に入れたショットガンで対抗できるか、試してみた。  虫に刺されながらも、私はショットガンを撃ち抜く。  やがて蜂が群れから離れると同時に、私は蜂の巣を壊した。  ショットガンだと3、4発で壊れるらしい。  ギャラリーに向かい、ベランダへと出ると、ゴミ箱にあった部品を見つけた。  バーナーの部品らしい。  これと何かをくっつけて、バーナーにするのかしら…?  私はギャラリーを出た途端…。 バリンッ!  突然窓ガラスが割れ出し、虫が入ってきた。  ハンドガンを構え、三匹も群がる虫を撃ち抜いた。  虫を殺しつつ、旧館のもう一つの建物に入ると、何かが机に置いてあった。  それは、バーナーのノズルだった。  これでさっき拾った部品をくっつけて、バーナーにしよう。  完成すると、バーナーの先端から火がついた。  これでバーナーが使える。  早速蜂の巣に向かってバーナーを使うと、蜂の巣は燃え出し、崩れた。  さっきはショットガンで壊していたが、バーナーなら燃えてる間はダメージがあるらしいので、手間が省ける。  蜂の巣を壊してみると、狭い通り道が現れた。  私はしゃがんで入ってみる。  部屋に入ると、机に置いてあったスタチュエットを取った。  これは石を磨いて作られたものらしい。  私はスタチュエットを持って、部屋を出ようとすると…。  「お姉ちゃん…?」  声が聞こえた。  この声はもしかして…。  「…お姉ちゃん!」  弟の冬斗だった。  麗奈「冬斗、どうなってるの?ちゃんと話して!」  冬斗「わかってるよ!僕だってずっとお姉ちゃんに全部話したかったんだ…!」  冬斗「でも、僕何も覚えてなくて…、本当にどうやっても思い出せないんだよ!」  私と冬斗がそうこうしている間に…。  愛梨「おーっす姉貴ー!ちょっとの間弟君借りてもいーい?」  冬斗の後ろから水島家の娘・愛梨が現れた。  そして冬斗を抱き締め、奥の部屋に連れて行こうとしていた。  愛梨「何突っ立ってんのよこのマヌケが!」  冬斗「お姉ちゃん助けて!!」 バタンッ!  愛梨は私に暴言を吐き、部屋のドアを閉め行ってしまった。  麗奈「くそ…!」  冬斗を助けに部屋を出て、近くのドアを開けようとしたその時…!  紗由理「とっとと、ここから出ていきなさい!」  部屋の奥で脩司の妻・紗由理が待ち構えていた。  紗由理がドアを閉めると、ドアから無数の虫が浮かび上がった。  私は腕に乗ってきた虫を払い、ドアから離れた。  部屋を出ると、紗由理があちこちを探していた。  ここは見付からないように、慎重に行く。  紗由理が向こうへ行った隙に、ビデオであった肖像へ向かった。  確か冬斗は、このスタチュエットの影を蜘蛛の形に映して、壁を開けたんだ。  壁が開くと、狭い道が現れる。  私はそこに体勢を細くして通ると…。  麗奈「…!?嘘!?冗談でしょ!?」  壁から天井から、無数のムカデが現れた。  麗奈「くそ!」  ムカデに抵抗しながら、私は戻らず通り抜ける。  やがて通り抜けると、ビデオでもあった抜けた床に向かった。  あそこで確か、クランクらしき物があったはず…。  クランクを手に入れると、通れなかった道の所へ向かった。  あそこで確かクランクが使えたはずだ。  機械にクランクを差し込んで回すと、橋が現れる。  橋を渡ると、向こうの部屋で「カラスの鍵」を手に入れた。  カラスの鍵を使うドアの前まで来た。  私は慎重にドアの前にあった階段を上ろうとしたその時…!  紗由理「ここには入るなって言ったはずですよ!」  麗奈「…!うわ!」  突然紗由理が現れ、押し倒された。  階段の前まで倒されると、床が軋み、壊れてしまった。  私は抵抗するが、抵抗していた手を掴んでいた木が壊れて落ちてしまった。  紗由理「いいでしょう、お馬鹿なお嬢ちゃん。本気でやってやろうじゃありませんか!」  床の底にいた私の真上には、紗由理が立ちはだかっていた。  こうなったら、やるしかない…!  私はハンドガンを紗由理に向け、撃ち込んだ。  邪魔な虫は殺しつつ、紗由理に何発もハンドガンを撃つ。  紗由理「可哀想ですね!」  私はショットガンに持ち変え、紗由理を撃った。  紗由理「うああぁっ!」  紗由理はよろけた後、床下へと落下した。  紗由理「私の…、私の…!明かりを…!」  紗由理は抵抗すると、黒い液が漏れ出した。  私はカラスの鍵を使うと、目の前に天秤があった。  これはもしや、紗由理の明かりを…?  私は紗由理の明かりを奪い取りに向かった。

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