恋愛
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大人の階段
初めて来たその場所は
何だかとても大人の香りがした。
そこを歩く女性達は、綺麗なレースの服や流行りの洋服を着こなしている。
彼女達が纏うその香りに、私はずっと憧れていた。
白粉の香りと、口紅。あと、
それとは別に少し甘ったるくて、
むせ返る不思議な香り。
お母様はまだ早いと言ってたけれど
ちょっとくらい、いいわよね。
隣の組の百合ちゃんは、
もう流行りの日傘を
買ってもらっていたんですもの。
私だって花柄のワンピースを着て、
お洒落な帽子を被って、
もっと言えば隣の席の素敵な彼と
お出かけしたいわ。
私は悪戯に微笑んで、
赤い香りを纏わせる。
少し背伸びした、私の恋心。
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