日常 | 文字数: 259 | コメント: 0

ソライロ


「今日はとても星が綺麗だね」

不意にあなたはそう呟いた。

「ええ、そうね」

私は素っ気なく答えた。
都会のビルの屋上、景色は電飾の海で、本当に星のようで。

「この色に染まったら、どんな感じなのかな」

「きっと、綺麗な雨が降るわ。
あなたも見たでしょう?」

「あぁ、見たよ。とても綺麗だった。
もう一度、見れたらなぁ」

あなたは悲しく呟く。

「私は嫌よ。もうあんなもの見たくないわ」

だって、辛いじゃない。
この海に染まってくあなたを見る景色なんて。

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