わしは短編小説の妖精じゃ!ハッハー!わしを押してみ?
だしの香りを柔く包んだ湯気が鼻腔を抜けた。 鮮やかに明るい鶏卵の黄色がみりんの水飴をまとって健気に輝いている。 その下で顔を覗かせるカツは少しばかり玉子に隠れていながらもしっかりと胸を張りこちらを伺っているようだった。 くる、とお腹が控えめに声をあげたのでこらえきれず箸へ手を伸ばす。伸ばしたが、途中で自分を制御しその手を戻した。両手を合わせる。 「いただきまーす」
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