日常 | 文字数: 369 | コメント: 0

悲劇のヒロイン

「この、悲劇のヒロイン気取りめ。」 その時、相手が何を言っているのか よく分からなかった。 悲しい時に悲しいと言って 何が悪いのだ。 辛い時には泣いていいと言ったのは みんなじゃないか。 辛いんだ、泣いちゃダメなのか。 痛い、痛い、やめてくれ。 ああ、どうも許してくれないみたいだ。ごめんな、涙腺。 そして、幾年たって、少し歳をとって 僕は、やっと意味がわかりました。 ありがとう、僕に言ってくれた あの言葉のおかげで僕は 今、普通の人間として生活してるよ。 でも僕は、今の方がなんだかあの時よりもっと辛いや。 みんなこれをあの子供の時からずっとやってたんだよね、凄いな。 我慢するって、大変だなぁ。 やっぱり僕は、みんなと何かが違うみたいです。

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