日常 | 文字数: 1130 | コメント: 0

僕の一日

目が覚めた。

時計を見ると11時を過ぎていた。夜ふかしをしたせいで起きるのが少し遅くなってしまった。あくびをし、ベッドから降りた。

リビングに行ったが誰もいない。今日は日曜日だから出掛けたのだろう。僕はテーブルの上に置いてあったご飯を食べ、顔を洗ってから外に出ることにした。

少し歩くと近所に住んでいるナナミと会った。

「おーい、ナナミー!」

ナナミは僕に気付くと走ってやってきた。

「あら、ハヤト寝癖がついてるわよ」

そう言うとナナミは寝癖を直してくれた。

「ありがとう、ところでどこに行こうとしてたの?」

「ただの散歩。家でごろごろしてたら家族がいきなり掃除機をかけはじめたから仕方なく外に出てきたの」

「それは災難だったね。お兄さんは一緒じゃないの?」

「お兄ちゃんならあっち」

ナナミが指差した方を見るとナナミのお兄さんが通りかかる女の子に話しかけていた。

「なぁ、俺とデートしないか?」

「お断りよ!」

見事にフラれていた。

「お兄ちゃん、恥ずかしいからもうやめてー!」

「妹よ、何を言うんだ。この姿こそが男の…って、そこにいるのはハヤトか?」

お兄さんも走ってきた。

「久しぶりだなハヤト。大きくなったなー」

「ジローお兄さんは変わってないね」

「ねえ二人とも、久しぶりにこのメンバーが集まったんだし河原に行って一緒に遊ばない?」

「妹よ、ナイスアイデアだ」

それから僕とナナミとジローお兄さんとで追いかけっこをしたり、昼寝をしたりして楽しい時間を過ごした。日も沈み辺りは暗くなってきた。

「そろそろ帰ろう、いい加減掃除も終わっただろうし」

「そうだな妹よ、あまり遅くなっても家族に心配をかけてしまうからな」

「ナナミ、ジローお兄さん。遊んでくれてありがとう」

僕たちは別れを言うとそれぞれの家へと帰っていった。

家の前に着くと中の明かりがついていた。どうやら家族が帰ってきたみたいだ。でも、この時間だと玄関の鍵は閉まっているだろうし、わざわざ開けてもらうのは申し訳ないと思い窓から入ることにした。

窓の前に行き、「おーい、帰ってきたよ!あーけーてー!」と叫んだ。

しばらくすると窓が開いて家族が出てきた。

「ハヤトおかえり。すっかり泥だらけだね」

「ねえねえ、体洗って!」

「早くお風呂に入ろうね」

抱っこをしてもらいながら撫でられたのと、思ってることが伝わったのが嬉しくて、僕は満面の笑みで、

"にゃー"

と鳴いた。

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