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みっつの涙

香りたつ風が

街かどを曲がる

西洋カボチャの色合いで

小さい花が

秋を深くする。

*

ふと目が覚めた

白く滅菌なICU(集中治療室)

ベッドサイドモニターの音

腕や

お腹に
その他


赤紫の皮膚の

身体じゅうから繋がる管(ホース)

流量を調整するデジタルの機器類


点滴の雫が複数落ちる

ポトリ ポタポタ

ひとつ
ふたつ
みっつ

悲しみの泪か

それとも?

努力の汗か

なぜだろう

不思議と後者にしか見えなかった

だって…あまりにも点滴が賑やかだ

廊下の向こう 差し込む日光に雫が輝き

涙と言うか

希望の光にしか見えなかった。

モニターのバイタルサインに

少し不規則な波形

とは言え不安はまだ元気な証拠

重症から目覚めるとそれを考える術もない

即ち真の底辺には不安はないとAndroidは実感した。


金木犀@鉄工所

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