旧祭り | 文字数: 994 | コメント: 0

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ここは 聖マリアジュ学園 もうすぐ始まる五時限目 早くも西日に輝くダブルポニーが赤毛の長い髪 肘ついて目を薄めにして 考えるに浸る君 小春色の風にバーバリーチェックのリボンと髪が揺れる スカートの裾がフワッと … うまく説明出来ないけど 絶対領域を揺らして 思わず 胸のドキドキが止まらない 「ようこそっ」 まだ2年生の 伊集院 葉似蘭(vanilla)が そう言う 初めての発言が それ? ふつうではないよね 「よろしくね」 転校して来て 大人しく挨拶してるのに 転校生の 武者小路 愍翔(mint)が言った **** 俺 USOキャッチャー得意なんだ 帰りにさ ゲーセン寄ってかない? 「いかないっ」 「ん… だよ 可愛く ねーぇヤツ」 誘うのは 「もうやめた」 **** 入り口にピンのツリーが煌く ボーリング場のゲームセンターで 「あれ?ナオミじゃね」 「ナナもいるじゃん」 ? 「 おー 愍翔じゃん!タクヤと なにやってんだよぉ〜 」 「 USOキャッチャー2 」 「 あっち~ 葉似蘭も来てるよぉ」 ナオミが指さすと 「テメ 葉似蘭 いかないっ て言ってたじゃねーか!」 「うっせー ┃┃¨ ╋┓っ」 相変わらず口悪いな … それよか そのフィギュア USOで 殺っちまえよ … 葉似蘭のやつ 人の 事だと思いやがって … あとでメール送るさ 件名が浮かばないけど … タイトルが イイのって ムズカシイ マジ卍 シンジられないって? ンンな事ないよ! 罠なんだよ … あいつのさ 「えっ 何?超ワカメ〜」 「いや ちょっとね 短編小説会のテーマなんだ」 「ふー ん」 「ねえぇ そのフィギュア オクで売ったらさ Christmas ケーキ買えなくない!」 バニラと ナナと ナオミ の 皮算用 「うん!」 「 をぉ!?」 「今日 X eve じゃん」 「イイね〜っ!!」 サンロードが丘の下の海に 輝く冬の夕暮れ

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