旧祭り
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あるOLの会話
「多良場さんってさっ、昔は凄かったんですって?」
「羽毛やメタルのアクセサリーでイキッてたギャル時代の話?」
「えっ? そうなの?」
「ヤバッ! 今の内緒ね!」
「そうじゃなくて、ウチに入ってからの話よ」
「あー、そうなのよー。若いころは張り切ってたらしいわよー。できる仕事は無いか無いかと網膜干からびるんじゃないかってくらい目を光らせて、サービスタイムマシンガントーク、議事録の誤字を見つけて『物申す。”ぐ”は”じ”、まる。じゃないですか?』なんて意見して、給湯室では『汚れは、ようこそげてつかぁさい』とかいって、管理職はさり気なくミカンがLサイズ、そりゃ人気も出るわな」
「へー、それで?」
「もうさっ、人事権にも手が届くんじゃないか? なんて言われてたんだけどぉ」
「ダメになっちゃったの?」
「所詮、バナナの代わりはいくらでもあるってことよ」
「今、彼女、どうしてるの?」
「普通で花いじり」
「なんか、まとまらない話ね」
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