旧祭り | 文字数: 229 | コメント: 0

……に願いを

 彗星を見に行こうと彼女を誘った。彼女は面食らっていたようだが、ゆっくりと微笑んでOKしてくれた。  ダメ元と思っていたから余計に嬉しかった。  三月というのがまたいい。ドンびかれるほどガチで寒いわけではないが、吐く息は白い程度には寒い。……くっつけるじゃあないですか。一撃かましてやりましょう!  彗星の尾は魔女が飛んでる箒の航跡。なんて話を、いつかどこかで聞いた気がする。  彗星の魔女でも月の兎でもいいから、どうか僕の願いをか叶えておくれ!

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