日常 | 文字数: 435 | コメント: 0

恋慕の夜

 仕事はなかなか終わらないが、夜なので簡単に食事をし、出来るだけ静かに洗濯もした。少し疲れているのだけど、ガルシアマルケスの本を読みかけなので(かの本は数日おくと忘れてしまって読みにくいのだ!)、卓袱台に肘をついて少しだけ読む。本を読みながらビールを飲み、本を読み終えてまた少しだけビールを飲む。
 少し、疲れている。
 ビールを飲みながら、君のことについて考える。すると景色は変わる。違う風景が広がる。君が住む街だ。海の向こうにあるコネクトされたその景色はゆっくりと脳内に広がっていく。さあ、さてこれから君を探そう。だから空間にダイブする。君を探す。



 夜間捜索隊はどうやら任務を成功させたみたいだ。もう夜は遅いけど乾杯の気風は高まる。空母、恋河は祝祭に満ちていた。機械仕掛けのかの空母はけだし愛情に満ちた存在であるのでその成功は彼女を大変喜ばせたに違いない。皆が恋河の胎内に集まる。祝祭が始まる。恋河もきっと喜んでいる。ようやく君に会えたことで。

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